Railsのseed_fuで初期データを管理する方法を解説!seedsとの違いは?

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目次

Railsとseed_fuの必要性とその理由

Railsとは?

まずRailsとは、Rubyをベースとしたフレームワークのことで、ウェブアプリケーション開発に広く使われています。

Railsの大きな魅力はその「規約による設定の省略(Convention over Configuration)」という哲学です。
これは、開発者が各種設定について考える手間を省き、本質的な開発に集中できるようにするためのものです。

Railsを使うことで、複雑なウェブアプリケーションも短時間で作成することが可能になります。

seed_fuとは何か?

次に、seed_fuですが、これはRailsの初期データを設定するためのライブラリです。

初期データとは、アプリケーションの開始時にデータベースにあらかじめ用意しておくデータのことを指します。

例えば、都道府県の一覧や、定数として用いる設定値などがこれに該当します。
seed_fuを用いることで、これらの初期データの設定が容易になります。

初心者が理解すべきseed_fuの基本知識

Railsの初期データとその扱い方

Railsでは、初期データはdb/seeds.rbというファイルで管理します。
このファイルに初期データを設定しておき、rails db:seedというコマンドを実行することで、データベースにデータを投入できます。
例えば、以下のようなコードを書くことで、初期データを設定することができます。

User.create!(
  email: 'test@example.com',
  password: 'password'
)

このコードは、メールアドレスが’test@example.com’、パスワードが’password’のユーザーを作成します。

seed_fuの基本的な使い方

一方、seed_fuを用いると、より高度な初期データの操作が可能になります。

例えば、データの上書きや、条件に応じたデータの挿入などが容易にできます。

以下に、seed_fuを使って初期データを設定する例を示します。

SeedFu.seed do
  User.seed do |s|
    s.email = 'test@example.com'
    s.password = 'password'
  end
end

このコードも、Railsの初期データの設定と同じく、メールアドレスが’test@example.com’、パスワードが’password’のユーザーを作成します。

seed_fuでの初期データの上書き方法

また、seed_fuを用いると、同じ初期データが存在していても上書きすることができます。
この機能は、初期データを更新したいときに非常に便利です。
以下に、初期データを上書きする例を示します。

SeedFu.seed do
  User.seed(:email) do |s|
    s.email = 'test@example.com'
    s.password = 'new_password'
  end
end

このコードは、メールアドレスが’test@example.com’のユーザーが存在すればそのユーザーのパスワードを’new_password’に更新します。
このように、seed_fuでは、seedメソッドの引数に、上書きしたいカラム名を指定することで、初期データの上書きが可能になります。

seed_fuでのFILTERの使用方法

seed_fuでは、特定の条件に合致する初期データだけを操作することも可能です。
これはFILTERを用いることで実現できます。
以下に、FILTERを用いた初期データの操作例を示します。

SeedFu.seed do
  User.seed(:email, :name) do |s|
    s.email = 'test@example.com'
    s.name = 'Test User'
    s.password = 'password'
    if s.new_record?
      s.created_at = 1.day.ago
    end
  end
end

このコードでは、メールアドレスと名前が一致するユーザーが存在するか確認します。
一致するユーザーが存在すればそのユーザーの情報を更新し、存在しなければ新規にユーザーを作成します。

Railsとseed_fuを使った初期データの操作について

Railsとseed_fuの初期データ設定の違い

前述の通り、Railsのデフォルト機能(db/seeds.rb)による初期データでもseed_fuでも初期データの設定が可能ですが、それぞれに特徴があります。

まず、Railsのデフォルト機能では、初期データの上書きができないという点が挙げられます。

例えば、以下のようなコードを書いたとします。

User.create!(
  email: 'test@gmail.com',
  password: 'password'
)

このコードは、メールアドレスが ‘test@gmail.com’ でパスワードが ‘password’ のユーザーを作成します。
しかし、すでに同じメールアドレスを持つユーザーが存在する場合、エラーが発生します。
つまり、既存のデータを上書きすることはできません。

これに対して、seed_fuでは初期データの上書きが可能です。
以下のようなコードを書くと、

SeedFu.seed do
  User.seed(:email) do |s|
    s.email = 'test@gmail.com'
    s.password = 'password'
  end
end

このコードは、メールアドレスが ‘test@gmail.com’ のユーザーが既に存在する場合、そのユーザーのパスワードを ‘password’ に上書きします。
存在しない場合は、新たにユーザーを作成します。
つまり、seed_fuを使えば既存のデータを更新(上書き)することも、新たにデータを作成することも可能です。

seed_fuで初期データを上書きする際の注意点

seed_fuで初期データを上書きする際には、どのカラムの値を基に既存のデータを検索(マッチング)するか指定する必要があります。
これは seed メソッドの引数として指定します。
上述のコード例では、 :email を指定しています。

さらに、seed_fuを使う際には特定の条件に一致するデータだけを操作することも可能です。
これは前述の FILTER を使って行います。

seed_fuの初期データ操作の詳細

seed_fuを使った初期データの操作について、さらに詳しく見ていきましょう。
具体的なコード例を交えながら説明します。

データの作成

まずは、新たなデータを作成する方法です。
以下のコードを見てみましょう。

SeedFu.seed do
  User.seed do |s|
    s.email = 'test2@example.com'
    s.password = 'password'
  end
end

これは、メールアドレスが’test2@example.com’、パスワードが’password’の新たなユーザーを作成します。

データの更新

次に、既存のデータを更新する方法です。
以下のコードを見てみましょう。

SeedFu.seed do
  User.seed(:email) do |s|
    s.email = 'test2@example.com'
    s.password = 'new_password'
  end
end

これは、メールアドレスが’test2@example.com’の既存のユーザーのパスワードを’new_password’に更新します。

条件に合致するデータの操作

最後に、特定の条件に合致するデータだけを操作する方法です。
以下のコードを見てみましょう。

SeedFu.seed do
  User.seed(:email, :name) do |s|
    s.email = 'test2@example.com'
    s.name = 'Test User'
    s.password = 'new_password'
    if s.new_record?
      s.created_at = 1.day.ago
    end
  end
end

これは、メールアドレスが’test2@example.com’、名前が’Test User’のユーザーが存在するか確認します。
一致するユーザーが存在すればそのユーザーのパスワードを’new_password’に更新し、存在しなければ新規にユーザーを作成します。

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