プログラムの「実行」とは?初心者向けに基本とやり方を解説【Python コード例あり】

当サイトでは一部リンクに広告が含まれています
アイキャッチ

プログラミング学習を始めたばかりの方は、「コードを書いたはいいけど、どうやって動かすの?」と悩むことが多いものです。実際、コードを動かす(実行する)という行為は、プログラミングの基本中の基本です。

でも「実行」とは単にコードを動かすだけではありません。エラーの原因を探したり、実行する環境を選んだりと、意外と奥が深いものです。

この記事では、プログラミング初心者のために「実行」に関する基本的な考え方から具体的な方法まで、分かりやすく解説します。実行の仕組みを理解すれば、プログラミングがより確実に進められるようになります。

この記事を書いた人
筆者のプロフィールアイコン
  • 現役のフルスタックエンジニアとして活躍中
  • 開発チームリーダーとして複数プロジェクトをリード
  • 副業プログラミングスクール講師として数百名以上を指導してきた教育のプロ
  • プログラミングスクールのカリキュラム執筆経験あり
目次

はじめに

プログラミングを始めたばかりの方は、書いたコードをどうやって動かせばいいのか分からずに戸惑うことがあります。コードを実行するという行為は、プログラミングの基礎中の基礎と言えます。

しかし「実行」とは単にコードを動かすだけではありません。エラーの原因を探したり、どの環境で実行するのかを選んだりと、いろいろなポイントが関係してきます。

この記事では、「実行」というキーワードを軸に、プログラミング初心者の皆さんが理解すべき要点を分かりやすく説明します。実行の仕組みを知ると、プログラムを扱う自信が少しずつ身につくはずです。

この記事を読むとわかること

  • プログラムの「実行」とは何か、その基本的な概念
  • JavaScriptやPythonなどでの具体的な実行方法
  • エラーが起きたときの対処法とデバッグの考え方
  • ローカルPCやサーバーなど、実行環境の違い
  • 実行について理解することで得られるメリット

実行を理解するメリット

「実行」という言葉はとてもシンプルに聞こえますが、これを正しく理解することで新たな視点が広がります。自分が書いたコードがどのようにパソコンやサーバー上で動いているのかが見えてくると、エラーへの対応やプログラムの改善にも役立ちます。

もう少し具体的に言うと、「なぜコードがそのように動くのか」が分かるようになります。例えば開発の早い段階から実行結果をこまめに確認すれば、あとで大きな不具合に悩む確率を下げることができます。

プログラミングは自分が作っているものを目に見える形にする作業です。そのための第一歩は「ちゃんと動いているか」を頻繁にチェックすることです。

実行の仕組みを知ろう

ここからは「どうしてコードが動くのか?」をもう少し詳しく見ていきましょう。

コンパイル型言語とインタプリタ型言語

一般的にプログラミング言語は、「コンパイル型」と「インタプリタ型」の2種類に分けられます。

コンパイル型言語は、ソースコードを「コンパイル」という工程で機械語に変換し、実行ファイルを作ってから動かす仕組みです。実行速度が速い反面、コンパイルの時間がかかるという特徴があります。

インタプリタ型言語(スクリプト言語とも呼ばれます)は、ファイルを読み込んでその場で命令を解釈しながら実行する方式です。コンパイルの手間がなく、すぐに実行結果が見られる反面、実行速度は少し遅くなる傾向があります。

コンパイル型の例C言語、C++、Java など
インタプリタ型の例Python、JavaScript、Ruby など

実行の流れをイメージする

実行という行為をよりイメージしやすくするため、簡単に流れをまとめてみましょう。

  1. エディタでソースコードを書く
  2. 実行できる形にする(コンパイルするか、そのまま読み込む)
  3. 実行コマンドを使ってコードを動かす
  4. 実行結果を確認する

この一連の流れを理解することで、プログラムを正しく動かすための道筋が見えてきます。

開発現場での実行プロセス

実際に開発の現場では、どういうタイミングでプログラムを実行しているのでしょうか?初心者の皆さんが気になるポイントを整理してみましょう。

コードを書いてすぐに確認

プロのエンジニアでも、いきなり大きなシステムを作るのではなく、最初は小さな部分を実行して動きを確認する方法をよく取ります。これを「動作確認」と呼びます。

例えばJavaScriptであれば、エディタで書いたソースを保存し、node ファイル名.jsでコンソール上に出力を表示します。このサイクルを小まめに繰り返すことで、エラーを早く見つけることができます。

小さな単位でこまめに実行して確認する習慣をつけると、大きなバグを防ぎやすくなります。プロのエンジニアでもこの方法を実践しています。

自動テストの活用

開発が進むと、チームでコードを共有してテストを自動化する流れが増えてきます。その際には自動テストツールがプログラムを自動で実行し、予想通りの結果が得られるかをチェックします。

しかし初心者の方は、まずはローカルPC(自分のパソコン)でコードを動かす習慣を身につけることを優先すると良いでしょう。自動テストについては、基本的なプログラミングに慣れてきてから学ぶのがおすすめです。

実行を試してみよう

実際に実行するにはどんなコマンドを使えばいいのか気になりますよね。ここでは、JavaScriptとPythonの例を簡単に紹介します。

JavaScriptの例

ファイル名を hello.js として、以下のコードを書いてみましょう。

console.log("Hello, JavaScript!");

ターミナルやコマンドプロンプトで次のように入力します。

node hello.js

正しく動くと、コンソールに Hello, JavaScript! と表示されます。

Pythonの例

ファイル名を hello.py として、以下のコードを書いてみましょう。

print("Hello, Python!")

こちらもターミナルやコマンドプロンプトで次のように入力します。

python hello.py

すると Hello, Python! と出力が返ってきます。

このように、プログラミング言語ごとに実行方法は少しずつ異なりますが、基本的な考え方は同じです。コードを書いて、実行コマンドを使い、結果を確認するという流れを覚えておきましょう。

実行時に発生するエラーへの向き合い方

コードを実行するとき、エラーが出て「あれ?どうしよう…」と戸惑うこともあるでしょう。でもエラーが起きるのは当たり前のことです。むしろエラーを読み解く力がプログラミングのスキルアップに直結します。

典型的なエラー例

  • 文法エラー:文字を打ち間違えたり括弧が対応していないときに発生します
  • 参照エラー:存在しない変数や関数を呼び出そうとするときに起きがちです
  • 型エラー:型の違うデータ(例:文字列と数値)に誤って操作をすると起こることがあります

それぞれのエラーが起きた場合、エラーメッセージをよく読んで「どこで」「何が」問題になっているかを探すと解決が早まります。

エラーを怖がらずに試行錯誤する

エラーは決して悪いものではなく、プログラムを正しい方向に導くためのヒントになります。何度も実行してエラーを一つずつ解決していく作業は、経験を積むうえで避けては通れません。

プロのエンジニアでも、一度もエラーを出さずに完璧にプログラムを書くのは難しいと言われています。慣れればエラー対応もスムーズになっていきます。

デバッグを活用しよう

エラー対策としては、デバッグという手法を活用するのがおすすめです。デバッグとは、プログラムの不具合を見つけて修正するための作業のことです。

ログ出力の使い方

多くの言語では、コンソールへの出力がとても便利です。例えばJavaScriptなら console.log()、Pythonなら print() を使います。

コードが長くなって複雑化したら、エラーが起きそうな箇所で値を出力しながら原因を絞り込むと、問題解決がスムーズに進みます。

// JavaScriptの例
let number1 = 10;
let number2 = 5;
let result = number1 + number2;

// 途中経過を出力して確認
console.log("number1:", number1);
console.log("number2:", number2);
console.log("計算結果:", result);

ブラウザでの実行とデバッグ

Web開発をする方はブラウザ上でJavaScriptを動かすことも多いと思います。ブラウザの開発者ツール(F12キーで開けることが多いです)にあるコンソール機能を使うと、実行結果やエラーメッセージがすぐに表示されます。

ステップ実行機能を使うと、一行ずつコードがどう動くのかを詳しく確認できます。こうしたツールを使いこなすと、プログラムがどう実行されているのかをより深く理解できるようになります。

実行環境の違い

プログラムの実行は、環境によって微妙に挙動が異なることがあります。大まかに以下のような環境が考えられます。

ローカルPCでの実行

最もシンプルで、初心者が最初に触れる機会が多いのがローカルPC(自分のパソコン)での実行です。自分の環境で動かすため、学習用としては取り組みやすいのが特徴です。

ただし、ローカル環境だけで開発していると「自分のPCでは動くのに、他の人のPCでは動かない」という状況が起きることがあります。これは環境の違いが原因です。

サーバー上での実行

Webアプリケーションなどを作る場合は、サーバー上でプログラムを実行することが多くなります。サーバーにコードをアップロードして、そこで動作させるイメージです。

サーバー上で実行する場合は、サーバーの設定やインストールされているパッケージなどがローカル環境と異なることがあるので注意が必要です。

コンテナを使う場合

最近ではDockerなどのコンテナ技術を使って実行環境ごとパッケージ化するケースも増えています。コンテナを利用すれば「ローカルでは動いたのにサーバーでは動かない」といった問題を減らしやすくなります。

初心者の方にはやや難しい技術かもしれませんが、少し慣れてきたらコンテナ技術についても学んでみると良いでしょう。

まとめ

プログラミングを学ぶうえで「実行」はとても身近でありながら、覚えるべきポイントがたくさんあります。単にコマンドを打つだけでなく、エラーへの向き合い方や環境による違いを知ることが大切です。

  • プログラムを実行する基本的な流れを理解しよう
  • 小さなコードをこまめに実行して動きを確認する習慣をつけよう
  • エラーを怖がらず、むしろ学びの機会として捉えよう
  • デバッグツールやログ出力を活用して問題解決しよう
  • 実行環境の違いを意識しよう

初心者の皆さんは、まずは小さなコードをこまめに実行してみることから始めてみてください。エラーが出たら怖がらずに読み解き、少しずつ原因を突き止めてみると、着実にスキルが伸びていくでしょう。

自分で書いたコードが正しく動く瞬間は、プログラミングの醍醐味の一つです。

今回の記事が「実行」について理解を深めるきっかけになれば幸いです。

シェアして応援する
  • URLをコピーしました!
目次