rbenv について
rbenv を使うと Ruby のバージョンを管理し、 複数の Ruby バージョンを切り替えて使用できるようになります。
rbenv を用いると使っているマシンの環境全体 (global) のバージョンだけでなく、 ディレクトリごと (local) に Ruby バージョンを設定することもできます。
1. rbenv のインストール方法
前提
本記事では Mac でのインストール手順を紹介しています。
また、Homebrew がインストール済みでbrew
コマンドが使える必要があります。 (brew -v
で Homebrew バージョンが表示されれば OK)
Homebrew をインストールしていない場合は公式サイトや 他の方の Qiita 記事を参考にインストールしておいてください。
brew でインストール
まずターミナルで以下のコマンドを叩きます。
brew install rbenv ruby-build
brew でのインストールが完了したら、 次はターミナル起動時に rbenv が自動的に読み込まれるようにセットアップします。
初期セットアップ
ターミナルで以下のコマンドを叩き、出力された内容に従います。
rbenv init
お使いのシェルが bash か zsh かで内容は異なりますが、 bash の場合は次のように出力されます。
(ちなみに、bash と zsh どっちを使っているかは echo $SHELL
コマンドで確認できます。)
$ rbenv init
# Load rbenv automatically by appending
# the following to ~/.bash_profile: eval "$(rbenv init - bash)"
bash の場合、~/.bash_profile
ファイルに eval "$(rbenv init - bash)"
と追記するように指示されていますので vim ~/.bash_profile
等で追記しましょう。
~/.bash_profile
# 最下段に以下を追記
eval "$(rbenv init - bash)"
これでシェルを起動するたびに rbenv が読み込まれるようになりました。
ここで一度ターミナルを閉じ、再度開くことで ~/.bash_profile
に追記した設定が読み込まれます。
インストールできたことの確認
最後に rbenv が使えるようになっていることを確認するため、 インストールした rbenv のバージョンを表示する rbenv -v
を叩いておきます。
rbenv -v
実行結果は次のようになります。
$ rbenv -v rbenv 1.2.0
何らかのバージョン番号が表示されていれば、rbenv のインストールは成功です。
2. rbenv を用いた Ruby のインストール方法
では、実際に rbenv を使ってお好きなバージョンの Ruby をインストールしましょう。
rbenv コマンドを使うと、インストール可能な Ruby のバージョンを確認できます。
$ rbenv install -l
2.6.9
2.7.5
3.0.3
...
バージョンを指定してインストールする方法は簡単です。 rbenv install
コマンドの後に、インストールしたいバージョン情報を続けて入力してください。
rbenv install 3.0.3
完了したら rbenv versions
コマンドでインストールしたバージョンの一覧を確認しましょう。
$ rbenv versions
$ rbenv versions
* system
3.0.3
アスタリスク 「*」 マークがついているのは、 現在システム全体、または現在のディレクトリに適用されている Ruby のバージョンです。
上記のような出力の場合は、まだバージョン 3.0.3 が適用されていない状態なので 次に Ruby のバージョンを切り替える方法をお伝えします。
3. Ruby のバージョン切り替え方法
では、作業用のディレクトリを用意して、その中で Ruby 3.0.3 を使うように設定してみます。
$ mkdir rbenv_test
$ cd rbenv_test
他にインストールしたいバージョンがあれば、 同じように rbenv install x.x.x
としてから rbenv local x.x.x
とすれば OK です。