私は現役エンジニアでありながら、副業としてプログラミングスクール講師として数十人の生徒さんを毎月サポートしています。
その中で、以下のような質問をいただくことがあります。
伸びる生徒と、伸びない生徒にはどんな違いがありますか?
- 現役のフルスタックエンジニアとして活躍中
- 開発チームリーダーとして複数プロジェクトをリード
- 副業プログラミングスクール講師として数百名以上を指導してきた教育のプロ
- プログラミングスクールのカリキュラム執筆経験あり
結論
最初に結論から書いてしまいましょう!
プログラミングスクールの受講生の方で「この人は伸びる」「どんどん成長している」と感じる方は、以下の特徴があります。
- 困っていることを言語化できる:学習の深化
- 自分で試行錯誤できる:粘り強く取り組む姿勢
- 疑問を放置しない:進化し続ける探求心
- うまくいかない時に状況を整理し、早めに質問できる:問題解決能力の発展
- 答えをすぐ知ろうとしない:自発的な理解の深化
- 教材を一度読むだけで終わらず、理解が浅い点を復習する:学習の定着
- 読むだけではなく手を動かす:「覚える」ではなく「使う」
- 毎日少しずつでも学習している:習慣的な成長
- 目的意識を持つ:目標への道筋
では、それぞれどういうことなのか?
実体験をもとに詳しく説明します!
困っていることを言語化できる:学習の深化
この能力は、理解していないことや混乱していることを明確に認識し、それを解決するための手がかりを見つけることにつながります。
あなたはプログラミングスクールの講師・メンターとして、質問をされたと考えてください。
例えば以下の2つだとどちらの方がより疑問を言語化できているでしょうか?
ヘッダー内のリンクがお手本と違います。どうすればいいですか?
ヘッダー内の「ホーム」というリンクがお手本では右寄せになっていますが、左に寄ってしまいます。
FlexBox の書き方が怪しいと思い justify-end を設定してみましたが、結果は変わりませんでした。HTML構造がおかしいのかもしれませんが、header タグ内を確認しても原因が分かりませんでした。
ポイントは以下の点です。
- 何が問題かを言語化できている
- 怪しい点を推測し、確認できている
- 自分で試行錯誤している
私の教えている生徒の中で、歴代の生徒の中でも最速で課題をすべてクリアできた方がいました。
その方は最初は全くプログラミング知識がありませんでしたが、上記のような困っていることの言語化を意識していました。
この点を意識しておくと自分で調べるときも、講師に質問するときにもスピーディに問題を解決できるのです。
特に初心者の方は言語化をすることが難しいので、これが出来るかどうかで非常に差が生まれます。
自分で試行錯誤できる:粘り強く取り組む姿勢
自分で試行錯誤をすることは、プログラミング学習において、自己学習能力と問題解決スキルを育てることに直結しています。
例えば、複雑なコーディング課題に取り組むとき、成功する生徒は答えを教えてもらうのではなく、自分で答えを見つける試行錯誤を繰り返します。
仮に答えに辿り着けなかったとしても、その試行錯誤の過程で分かったこと・学んだことがさらに理解を深め、絶対に忘れない知識となるのです。
疑問を放置しない:進化し続ける探求心
この点は特に重要だと私は思っています。
生徒の中にはその場での問題が解決したら、理解しないまま次に進んでしまう方もいらっしゃいます。
結果として、次に同じ問題に遭遇したときに解決方法がわからず、時間を浪費してしまうのです。
私が見てきた中で一人の生徒は特に印象的でして、自分が理解していないことを認め、それを解決するために必要な情報を探し続ける姿勢を持っていました。
立ち止まって疑問を解決している間は前へ進まず進捗がないので、焦ってしまうかもしれません。
しかし、この時に焦る事なく、疑問に積極的に向き合うことで、スキルの成長と継続的な学習へとつながります。
うまくいかない時に状況を整理し、早めに質問できる:問題解決能力の発展
うまくいかないときには状況を整理し、早めに質問することが重要です。
例えば、プログラミングの問題に直面したとき、矛盾するようですがすぐに講師に質問するのではなく、まず自分自身で問題解決の糸口を探してみましょう。
その時、怪しい点 or 調べ方が全くわからないときは、理解度が不足していることを意味しています。
こういう時は間違った試行錯誤をする可能性が高いので、早めに講師に質問してしまいましょう。
このように、問題を整理し、臨機応変に早めに質問をすることで自分の学習を効率的に進めることができます。
むしろ、自分を客観的に見れている証拠なので素晴らしい思考をしています。自分で調べることを強要する講師も中にはいるかもしれませんが、その時は「調べ方の方向性だけでも」と聞いてみましょう!
答えをすぐ知ろうとしない:自発的な理解の深化
答えをすぐに知ろうとしないことがなぜ重要かというと、これは学習者が自分自身の思考を深め、問題解決能力を鍛えることにつながるからです。
一見、意味のないことに思えるかもしれませんが、プログラミング学習においては自分で考えた量に応じて理解が深まる特徴があります。
答えを比べることで間違っていた考え方を把握できるため、悪い癖をなくすことができるのです。
教材を一度読むだけで終わらず、理解が浅い点を復習する:学習の定着
なぜ教材を一度読むだけで終わらず、理解が浅い点を復習することが重要かというと、これは継続的な学習と深い理解を可能にするからです。
例えば、ある生徒はプログラミングスクールで教材を読んだ後にすぐに課題に取り組まず、もう一度、理解が浅いチャプターだけさらっと復習しました。
すると、一周目にはあまり理解できなかった内容も再度読むと理解でき、結果的にスムーズに課題に合格することができました。
受講期間の終了が近いなどの理由で、理解が浅いまま課題にすぐに取り組んでしまい、何度も詰まってしまい受講期間内に課題に合格できない生徒を何人も見てきました。
頭では理解できていても、復習する習慣が身に付いている生徒は多くありません。
ここで他の生徒と差をつけていきましょう。
読むだけではなく手を動かす:「覚える」ではなく「使う」
学習者が自分自身でコードを書くことがなぜ重要かというと、それは実際の問題解決に役立つスキルを鍛えるためです。
一度読み、理解したつもりでも実際に手を動かしてみると全く書けないということは皆さんにも経験があると思います。
プログラミングスキルはとにかく手を動かした量に比例するので、本当にスキルを身につけたいのであれば面倒でも実際に手を動かしましょう!
ただ、中にはこんな疑問を持つ方もいます。
それよりも「新たに学んでいること」についてだけ手を動かし、効率的に学習しましょう!
毎日少しずつでも学習している:習慣的な成長
プログラミングというのは不思議なもので、数日間でも離れてしまうと手が忘れてしまうものです。
これは、プログラミングというものは最終的には自然と手が動くぐらい習慣化することが重要なスキルだからです。
例え実際にソースコードを書く時間がなくても、読むだけでも大丈夫です。
1分でもいいので、必ず毎日ソースコードに触れるようにしましょう。
目的意識を持つ:目標への道筋
なぜ目的意識が重要かというと、これは生徒が学ぶ動機を定め、集中力が続くことを意味します。
例えば、「プロのエンジニアになりたい」「自分のアイデアを形にしたい」といった明確な目標がある生徒は、目標に向かって進むための時間やエネルギーを惜しまず投資します。
私が指導してきた中でパソコン操作が苦手だったレベルから学び続け、最終課題に合格できた生徒がいました。
それは、彼女が自身の将来的なキャリア目標を明確に定め、それを達成するためのスキルを身につけることに全力を尽くしていたからです。
彼女は基本的なIT関連用語も難しく、課題で何度も詰まっても「プログラミングで自由な働き方を手に入れたい!」という強い思いで、根気強く最後まで取り組むことができました。
まとめ:プログラミング学習力を飛躍的に向上させる方法
プログラミングの学習は課題に何度も直面し、試行錯誤しながらそれを克服していく過程です。
成長する生徒と伸び悩む生徒の違いは、その課題へのアプローチの仕方にあります。
目標を定め、自分の理解を言語化し、自分で試行錯誤を行い、そして疑問を放置しない。
これらの姿勢を持つことで、あなたもプログラミングの学習で大きな成果を得ることができるでしょう。
私はプログラミングスクール講師の立場としてアドバイスしましたが、元々はプログラミング未経験からプログラミングスクールで学び、エンジニアとして転職することができた身です。
皆さんにもスクールを効果的に活用し、よりスキルを身に付けていただければと思います!