バックエンドエンジニアはつらい?理由・実態・将来性を現役エンジニアが解説!

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はじめに

「バックエンドエンジニア」について Google 検索で調べようとすると、合わせて以下のようなキーワードが出てくることがあります。

  • つらい
  • やめとけ
  • 向いている人
  • やりがい

バックエンドエンジニアを目指している方にとって、これらのキーワードは気になるところですよね。

この記事では、バックエンドエンジニアでもある筆者が、バックエンドエンジニアの仕事内容やつらいと言われる理由について解説していきます。

バックエンドエンジニアの主な仕事内容

バックエンドエンジニアがWeb制作における”裏方”であるとされていますが、その詳細については一般的にあまり知られていません。
この記事では、バックエンドエンジニアが何をするのか、その主な仕事内容について具体的に解説します。

プログラミング言語とツール

バックエンドエンジニアは、多くのプログラミング言語、特にJava、PHP、Python、Rubyなどを使って、ウェブアプリケーションの裏側—具体的にはサーバーとデータベース—の設計と運用を行います。
例えば、オンラインショッピングサイトでは、商品の検索機能やカートへの追加、決済処理などがバックエンドの責務です。

データ処理と保存

通常、バックエンドエンジニアはデータの処理や保存を担当します。
これには、ユーザーの認証(ログイン処理)、アクセス制御、データベースとの連携など多岐にわたるシステムが関わっています。
これはウェブアプリケーションにとって中心的な役割であり、一つ一つの処理がスムーズでなければ、ユーザー体験に大きな影響を及ぼします。

信頼性と可用性

ウェブサービスは大抵24時間稼働しているため、その信頼性と可用性の確保はバックエンドエンジニアにとって重要な責任です。
これには、サーバーの継続的な運用保守、システムのアップデート、障害が発生した際の迅速な対応が含まれます。

サーバーとOSの管理

バックエンドエンジニアが主に担当するのは、ウェブサーバーの設計や構築、さらにはオペレーティングシステム(OS)の管理です。
これにはハードウェアの選定、ソフトウェアの用件定義と設定、さらにはシステムの構築と運用も関わってきます。

データベースの構築と運用

データベースの設計と構築もまた、サーバーの開発や運用を効率的に行うために不可欠です。
データベースは複雑で膨大な情報を効率よく管理し、運用の安定性を確保するために非常に重要です。

セキュリティ

バックエンドエンジニアは、不正アクセスやサーバー攻撃に備えて、セキュリティ対策を施すこともあります。
これには、ファイアウォールの設定やセキュリティポリシーの実施、定期的なセキュリティチェックが含まれる場合があります。

保守とアップデート

開発されたシステムがスムーズに運用されるよう、不具合やトラブルが発生した場合には、修正とアップデートが必要です。
これもまた、バックエンドエンジニアの仕事に含まれます。

興味がある方は、フロントエンジニアとバックエンドエンジニアの違いについて、別の記事で詳しく解説しています。
ぜひご覧ください。

以上が、バックエンドエンジニアの主な仕事内容です。
この職種には多くの役割と責任があり、多面的なスキルが求められます。
それがバックエンドエンジニアの魅力であり、挑戦する価値のある仕事です。

バックエンドエンジニアがつらいと言われる5つの理由

バックエンドエンジニアに対する「つらい」という形容は、一見不可解に見えるかもしれませんが、多くのエンジニアがこの職種の厳しさを実感しています。
では、その「つらさ」にはどのような要素が影響しているのでしょうか。
詳しく探ってみましょう。

バグを生んだ時の影響が大きくミスが許されない

バックエンドエンジニアの主な業務は、目に見えないサーバーサイドでのシステム構築と運用です。

このエリアでのミスは、フロントエンドでのグラフィックミスよりも、より重大な結果を招きます。
例えば、バンキングシステムでの一つの小さなエラーは、何百万人ものユーザーに対して大きな損害を引き起こす可能性があります。
そのため、極端な注意と精度が求められます。

もしシステムに障害が生じれば、それは企業内外の多くの人々に影響を与え、その責任は重大です。
従って、コードを書く際には、プログラムが正確に動作するかどうかを丹念に確認し、エラーチェックを繰り返すことが求められます。

総じて、バックエンドエンジニアが負う責任は大きく、多くのテストと確認作業が求められるため、残業が増える傾向があります。

プログラミング言語やデータベース・サーバなど範囲が広い

業務の範囲が広いのも、バックエンドエンジニアが感じる「つらさ」の一つです。
フロントエンドエンジニアが主にユーザーインターフェースに関わるのに対し、バックエンドエンジニアはしばしば全体のシステムアーキテクチャやデータベース、さらにはネットワークまで一手に担うことがあります。

この幅広い責任に対応するためには、多くのスキルと知識が必要です。
サーバーの設定からデータベースの最適化、APIの設計まで、全てを理解し管理する必要があります。

障害時には夜間や休日の対応が必要なことがある

システムが24/7稼働している現代では、障害は予測不能なタイミングで発生します。
これが夜中や休日に起これば、バックエンドエンジニアは緊急に対応をしなければなりません。
このような対応が必要な場合もあり、それはストレスや生活の乱れを引き起こす可能性があります。

慢性的な人手不足で負担が大きい

慢性的な人手不足がこの業界の大きな問題です。
特にバックエンドエンジニアは、ネットワークやサーバー、データベースといった多岐にわたる知識が求められるため、短期間でスキルを身につけられる人材は少ないです。
この人手不足は、既存のエンジニアに多大な負担をかけ、その結果、仕事の厳しさを増しています。

技術の変化が激しく常に最新技術を学び続けなければいけない

最後に、バックエンドエンジニアが直面するもう一つの大きな課題は、絶えず変化する技術環境です。
新しいフレームワークやプログラミング言語が次々と登場し、それらをマスターするための時間と労力が常に必要です。
この高速な技術の進化は、スキルの陳腐化を防ぐために常に学び続ける必要があるというプレッシャーをもたらしています。

これらの要素が合わさって、バックエンドエンジニアは「つらい」と感じられるのかもしれません。
しかし、これらの厳しさが高い報酬や専門性につながっていることも事実です。

それでもバックエンドエンジニアをおすすめする理由

私が今までバックエンドエンジニアのいくつかの負の側面について話してきたとしても、バックエンドエンジニアリングをおすすめする理由があります。

潰しがきくスキルを身につけることができる

バックエンドエンジニアには、サーバー管理からハードウェア、ソフトウェアの選定、オペレーティングシステム(OS)の理解に至るまで、多様なスキルと知識が求められます。
例えば、あるプロジェクトではLinuxベースのサーバーが使われており、別のプロジェクトではWindows Serverを用いることもあります。
このようにして多様な環境で働くことで、何か一つのスキルに縛られることなく、幅広い知識と技術を身につけることが可能です。

更に、近年のクラウドコンピューティングの台頭により、Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)といったクラウドサービスに関する知識もますます重要になっています。
これらのスキルセットは、もし将来他のIT関連の職種への転職を考えた場合にも非常に有利となります。

求人・案件が多く働き口に困らない

バックエンドエンジニアのスキルは、今日のソフトウェア開発環境では欠かせない要素であり、そのために高い需要があります。
例として、ウェブアプリケーションやスマートフォンのアプリ、企業内システムなど、多くのプロジェクトがバックエンドの処理能力を必要としています。

このような状況下で、バックエンドエンジニアは一般的に高い年収を期待でき、特に経験豊富なエンジニアにはさらに多くの機会が広がっています。
また、フリーランスとして活動する選択肢も十分にあり、多くの案件から選ぶことができます。

キャリアパスの幅が広い

バックエンドエンジニアが持つべき知識は極めて広範で、その多くはIT業界全体で有用なものです。
例えば、データベースの設計や管理、APIの開発、セキュリティ対策など、これらの知識は多くのIT関連の職種で必要とされています。

そのため、バックエンドエンジニアのスキルセットを活かして、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャー、あるいはデータアナリストなど、多様なキャリアパスが開かれています。
さらに、サーバーハードウェアやネットワークの専門知識を有していれば、その知識を活かしてソフトウェアソリューションの提供や、より効率的なシステム設計に貢献することもできます。

以上のように、バックエンドエンジニアリングは多くの長所を有しており、幅広い知識とスキル、多様なキャリアパスが可能であると言えるでしょう。
それらの理由から、バックエンドエンジニアとしてのキャリアを強くおすすめします。

バックエンジニアに向いている人

バックエンドエンジニアリングは特定のスキルセットと気質を持つ人々に特に適しています。
成功を収めるためには、以下のような特質や能力が重要です。

緻密な論理思考が必要

フロントエンド開発者も論理的な思考能力を必要とするのは事実ですが、バックエンドエンジニアが取り組むロジックやアルゴリズムは通常、より複雑なものです。
例えば、フロントエンドではユーザーインターフェースのロジックを主に扱いますが、バックエンドではデータベースとの連携、認証、セキュリティなど、多層的な問題に対処する必要があります。

細部への注意力も大事

バックエンドエンジニアは、非常に複雑なシステムやアルゴリズムを扱うことが多いので、細かい注意点に気を付ける能力が求められます。
例として、ほんの小さなバグや設定のミスが、全体のシステムに大きな影響を与える可能性があるためです。

集中して作業できる環境が好き

フロントエンドの開発者はしばしばクライアントやデザイナーと直接やり取りをすることが多いですが、バックエンドエンジニアは通常、内部のロジックやデータ処理に集中する時間が多いです。
このような環境での作業が得意な人、またはそのような環境を好む人にとっては、バックエンドエンジニアリングは適職といえるでしょう。

深い専門知識を身につけたい・興味がある

バックエンドエンジニアはデータベースの設計、APIの構築、サーバーの管理といった、多くの専門的な内部ロジックに直接関与します。
これらの領域に興味を持っていて、詳細な設計やトラブルシューティングができる能力がある人には特に適しています。

トラブルシューティング能力

システムが複雑になればなるほど、障害やエラーの発生は避けられません。
そうした状況で冷静に対応し、問題を解析して解決できるスキルはバックエンドエンジニアにとって非常に価値があります。

例えば、サーバーがダウンした場合、バックエンドエンジニアはその原因を特定し、サーバーを再起動する必要があります。
このような状況でも原因を一つひとつ分析し、問題を解決する能力が求められます。

バックエンドエンジニアの将来性

バックエンドエンジニアが適性を持つ人とそうでない人について既に触れましたが、このエンジニアリングの道を進む価値があるのか疑問に思う方も多いでしょう。

かつて、バックエンドエンジニアの仕事は手作業が多く単純でしたが、現在はクラウドサービスや開発ツールが進化し、基礎的なタスクが自動化されつつあります。
その結果、短期的に見れば「単純な作業しかできないエンジニア」には将来が不安と言えます。

それでも、この職種はシステム設計から実装、運用に至るまで多くの業務を網羅しています。
ある程度の作業が自動化されても、その影響は限定的です。

例えば、顧客データの管理システムを設計する場合、それは単にデータベースを構築する以上の仕事です。
顧客の購買履歴や嗜好を分析し、それに基づいて最適なシステムを設計する能力が求められます。
このように、バックエンドエンジニアが持つべきは単なるテクニカルスキルだけではありません。

Webアプリケーションの需要が高まっているため

将来性が注目される一因として、Webアプリケーションの急速な普及があります。
大企業から中小企業、スタートアップに至るまで、Webアプリケーションの導入と運用が進んでいます。

これに伴い、バックエンドエンジニアの役割はますます重要になっています。
例えば、あなたが頻繁に利用するスマートフォンのアプリ。
研究によると、一人当たりが使うアプリの数は100を超えると言われています。

これらのアプリがスムーズに動作する裏には、バックエンドエンジニアの努力があります。
データベースの設計、APIの管理、セキュリティ対策など、多岐にわたる仕事を担当しています。

バックエンドエンジニアが活躍できる分野が多いため

バックエンドエンジニアは、ITの多様な分野でスキルを活かすことができます。
Webアプリケーションの開発はもちろん、データベースの構築、システムインフラの管理といった広範な業務が存在します。

主要なプログラミング言語であるPHPやPythonをはじめ、NoSQLやSQLといったデータベース技術、さらにはDevOpsツールにも通じている必要があります。

知識と技術の幅が広いため、バックエンドエンジニアは多くのプロジェクトで貢献できます。
これが高い評価と、それに続く多くの機会を生む理由です。

大規模な開発にはバックエンドが必須であるため

大規模なプロジェクト、特に数百万人規模のユーザーを持つようなSNSやオンラインサービスを開発する際には、バックエンドの設計と運用が不可欠です。
複数のサーバー、大量のデータ、高度なセキュリティ対策など、大規模な開発ではバックエンドの負荷が増大します。

このような状況で求められるのは、バックエンドエンジニアの高度な技術と経験です。
したがって、大規模なプロジェクトが増えるほど、バックエンドエンジニアの需要も高まります。

以上の理由から、バックエンドエンジニアの将来性は依然として高いと言えます。
単純な作業が自動化される可能性があるとはいえ、その多面的なスキルと深い専門知識によって、この職種の価値は持続しています。

バックエンドエンジニアになる方法

バックエンドエンジニアになる過程は、多様なプログラミング言語やフレームワークの知識が必須です。
この部分では、バックエンドエンジニアに必要なスキルセットや、それを磨くための学習手法について詳細に探っていきましょう。

書籍で学ぶ

独学を通じてじっくりとスキルを身につけたい方には、書籍を用いた学習が有用です。
この手法は特に費用を抑えたいという方には非常に役立ちます。

動画(Udemy)で学ぶ

独学でも効率的にスキルを磨く方法の一つが、Udemyなどの動画教材です。
Udemyは質の高い講師が多く、初心者にも丁寧に教えてくれるのが一つの大きな特長です。
書籍とは異なり、講師が実際にコードを書く様子を観察できるため、視覚的に理解しながら学ぶことが可能です。

実際のコードを手を動かしながら学ぶと、理論よりも実践的な知識が得やすいです。
しかし、この方法もモチベーションの維持が課題です。
さらに、質問できる教材もありますが、回答が遅い場合や、特定の環境に依存した問題に対するサポートが不十分な場合もあります。

書籍や Udemy で学ぶ場合は、以下のロードマップに沿って学習するだけで十分です!
また、学ぶ内容に応じたおすすめ教材もご紹介しているの、必読の記事です。

プログラミングスクールで学ぶ

プログラミングにおいて完全な初心者からバックエンドエンジニアになるためには、プログラミングスクールが非常に効果的な手段です。
プログラミングスクールでは、初心者向けにカリキュラムが設計されており、短期間で必要なスキルセットを効率よく学ぶことができます。

更に、講師への即時の質問やフィードバックが可能なため、問題点や疑問点をすぐに解消できるのは大きな利点です。
モチベーションも集団で学ぶことで高まりやすく、独学で挫折した方にも有益です。

私自身プログラミングスクールで学習し、その後バックエンドエンジニアとしてのキャリアをスタートしました。
その経験から、プログラミングスクールは初心者にとって非常に有益であると確信しています。

また、副業として現役のプログラミングスクールの講師をしていますが、就職や転職のために短期間で実践的なスキルを身に付けようとする方は、やはりプログラミングスクールを選んでいます。
未経験からバックエンドエンジニアになるためには、プログラミングスクールが最も効率的な方法であると言えるでしょう。

Ruby on Railsを実践的に学びたいと考える方には、RUNTEQが非常におすすめです。
詳しくは以下の記事もご参照ください。

以上のように、学習方法は多様ですが、各方法には独自の長所と短所があります。
自身のニーズや目標に応じて選択することが、成功への鍵となるでしょう。

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