【比較解説】主要なプログラミング言語の違いと特徴|用途別におすすめ言語を紹介

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プログラミング言語の違いや特徴について知りたいと思ったことはありませんか?

プログラミングを始めようとしても、たくさんの言語があってどれを選べばいいか迷ってしまうこともあるでしょう。

この記事では、主要なプログラミング言語の違いと特徴を比較解説し、目的別におすすめの言語を紹介します。プログラミング初心者の方にもわかりやすく説明していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

プログラミング言語の種類と数

プログラミング言語は非常に多くの種類があります。TIOBEという指標によると、現在250種類以上のプログラミング言語が存在するとされています。

しかし、実際に広く使われているのはそのうちの10%程度、約20〜30種類程度です。

プログラミング言語の種類が多い理由は、主に以下の2点です:

  • プログラムの規模が大きくなったこと
  • コンピュータの処理速度が上がったこと

技術の進化により、新しいプログラミング言語が生まれ、古い言語は使われなくなっていく傾向があります。

プログラミング言語の主な違い

プログラミング言語の主な違いは以下の点にあります:

1. 用途による違い

プログラミング言語はそれぞれ得意な分野があります。例えば:

家電向けC言語、C++
ゲーム開発C++、C#、Unity
WebアプリケーションJavaScript、Python、Ruby、PHP
iOS/Androidアプリ開発Swift、Kotlin
AI・機械学習Python、R

2. 文法の違い

各プログラミング言語には独自の文法規則があり、コードの書き方が異なります。例えば、「Hello, World!」と画面に表示するプログラムは言語によって以下のように異なります:

Python:

print("Hello, World!")

JavaScript:

console.log("Hello, World!");

Java:

public class HelloWorld {
    public static void main(String[] args) {
        System.out.println("Hello, World!");
    }
}

3. 実行方式の違い

プログラミング言語は実行方式によって大きく2つに分類できます:

コンパイル言語ソースコードを機械語に変換してから実行する言語(C、C++、Java等)
インタプリタ言語ソースコードを1行ずつ解釈しながら実行する言語(Python、Ruby、JavaScript等)

一般的に、コンパイル言語は実行速度が速く、インタプリタ言語は開発効率が高いという特徴があります。

4. 型システムの違い

プログラミング言語は型システムによっても分類できます:

静的型付け言語変数の型を事前に宣言する必要がある言語(Java、C++、TypeScript等)
動的型付け言語変数の型を自動的に判断する言語(Python、Ruby、JavaScript等)

静的型付け言語は実行前にエラーを検出しやすく、動的型付け言語は柔軟性が高いという特徴があります。

主要なプログラミング言語の特徴と用途

ここでは、代表的なプログラミング言語の特徴と主な用途を紹介します。

1. Python

Pythonは、シンプルで読みやすい文法が特徴の汎用プログラミング言語です。

特徴読みやすい文法、豊富なライブラリ、幅広い用途
主な用途Web開発、データ分析、AI・機械学習、自動化スクリプト
難易度初心者に優しい

2. JavaScript

JavaScriptは、主にWeb開発で使用されるプログラミング言語です。

特徴動的なWeb開発が可能、クライアントサイドとサーバーサイドの両方で使用可能
主な用途フロントエンド開発、バックエンド開発(Node.js)、モバイルアプリ開発
難易度比較的学びやすい

3. Java

Javaは、「Write Once, Run Anywhere」(一度書けば、どこでも動く)をモットーとする言語です。

特徴高い互換性、安定性、大規模開発に適している
主な用途エンタープライズアプリケーション、Androidアプリ開発、Web開発
難易度中級者向け

4. C++

C++は、高速で効率的な処理が可能な言語です。

特徴高速な実行速度、メモリ管理の柔軟性、システムレベルのプログラミングが可能
主な用途システムソフトウェア、ゲーム開発、組み込みシステム
難易度上級者向け

5. PHP

PHPは、主にWeb開発で使用されるサーバーサイドスクリプト言語です。

特徴Webに特化、学習しやすい、豊富なフレームワーク
主な用途動的Webサイト開発、Webアプリケーション開発
難易度初心者から中級者向け

目的別おすすめプログラミング言語

ここでは、目的別におすすめのプログラミング言語を紹介します。

Web開発

フロントエンドHTML, CSS, JavaScript
バックエンドPython (Django, Flask), JavaScript (Node.js),PHP, Ruby (Ruby on Rails)

モバイルアプリ開発

iOSSwift
AndroidKotlin, Java
クロスプラットフォームJavaScript (React Native), Dart (Flutter)

データ分析・AI・機械学習

  • Python
  • R
  • Julia

ゲーム開発

  • C++ (Unreal Engine)
  • C# (Unity)
  • JavaScript (HTML5ゲーム)

システムプログラミング・組み込み開発

  • C
  • C++
  • Rust

プログラミング言語の選び方

プログラミング言語を選ぶ際は、以下の点を考慮すると良いでしょう:

  1. 目的に合っているか:作りたいものや実現したいことに適した言語を選びましょう。
  2. 学習の難易度:初心者の場合は、比較的学びやすい言語から始めるのがおすすめです。
  3. 需要と将来性:就職や転職を考えている場合は、市場での需要が高く、将来性のある言語を選ぶと良いでしょう。
  4. 学習リソースの豊富さ:教材や情報が豊富な言語を選ぶと、学習がスムーズに進みやすくなります。
  5. コミュニティの活発さ:活発なコミュニティがある言語を選ぶと、質問や情報交換がしやすくなります。

プログラミング言語の市場動向と人気度

プログラミング言語を選ぶ際には、市場での需要や人気度も重要な要素となります。

ここでは、Stack Overflowの開発者調査2023フリーランススタートの求人データを基に、各言語の人気度と需要を分析します。

使用率と人気度ランキング

Stack Overflowの調査によると、以下の言語が上位を占めています:

順位プログラミング言語使用率
1JavaScript63.61%
2HTML/CSS52.97%
3Python49.28%
4SQL48.66%
5TypeScript38.87%

特筆すべきは、Pythonが昨年からランクを上げ、SQLを抜いて3位になった点です。

これは、データサイエンスやAI分野でのPythonの需要増加を反映していると考えられます。

求人数と平均単価

フリーランススタートの求人データを見ると、以下のような傾向が見られます:

プログラミング言語求人数平均単価(万円)
Java55,56765
JavaScript32,83870.5
PHP36,43968
Python15,19672.1
Ruby14,09874.8

JavaとJavaScriptの求人数が圧倒的に多く、市場での需要の高さがうかがえます

一方で、PythonやRubyは求人数はやや少ないものの、平均単価が高くなっています。

これは、これらの言語を使用する専門性の高いプロジェクトが多いことを示唆しています。

注目の言語:Rust

Stack Overflowの調査では、Rustが最も愛される言語として8年連続で1位を獲得しています。80%以上の開発者がRustを使い続けたいと回答しており、その人気は高まる一方です。

フリーランススタートのデータでも、Rustの平均単価は75.9万円と高水準にあります。求人数は1,358件とまだ少ないですが、今後の成長が期待されます。

データから見えるトレンド

これらのデータから、以下のようなトレンドが見えてきます:

  • JavaScriptとPythonは、使用率と求人数の両面で強い需要があります。
  • TypeScriptの人気が急上昇しており、JavaScriptと組み合わせて学ぶ価値が高まっています。
  • RustやGoなどの新しい言語は、単価が高く、専門性を活かせる可能性があります。
  • JavaやPHPは依然として大きな市場を持ち、安定した需要があります。

これらのトレンドを踏まえると、JavaScriptやPythonをベースに学習を始め、その後TypeScriptやRustなどの新しい言語にも挑戦していくというアプローチが効果的かもしれません。

市場の需要と自分の興味のバランスを取りながら、継続的に学習していくことが重要です。

初心者におすすめのプログラミング言語

プログラミング初心者の方には、以下の言語がおすすめです:

Python読みやすい文法と幅広い用途で、初心者に最適です。
JavaScriptWeb開発の基本となる言語で、比較的学びやすいです。
HTML/CSS厳密にはプログラミング言語ではありませんが、Web開発の基礎として学ぶのがおすすめです。
Ruby読みやすく書きやすい文法で、初心者にフレンドリーな言語です。

まとめ

プログラミング言語にはそれぞれ特徴や得意分野があり、目的や状況に応じて適切な言語を選ぶことが重要です。初心者の方は、まず自分の目標や興味のある分野を明確にし、学習しやすい言語から始めることをおすすめします。

プログラミングの世界は常に進化し続けているので、一度言語を習得したら、そこで満足せず常に新しい技術やトレンドをキャッチアップし続けることが大切です。

まずは一歩を踏み出し、プログラミングの楽しさを体験してみてください。この記事を参考に、あなたに合ったプログラミング言語を見つけ、プログラミングの世界を楽しんでいただければ幸いです。

この記事を書いた人
筆者のプロフィールアイコン
  • 現役のフルスタックエンジニアとして活躍中
  • 開発チームリーダーとして複数プロジェクトをリード
  • 副業プログラミングスクール講師として数百名以上を指導してきた教育のプロ
  • プログラミングスクールのカリキュラム執筆経験あり
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